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直接波と地面の反射波との合成電力の周期性

図1のように地面の上に送信アンテナと受信アンテナを置きます。
このとき、直接波と地面による反射波が受信されます。
地面による反射係数をΓとすると、位相差を考慮した合成電力は式(1)のようになります。
ここで、送信アンテナと受信アンテナは無指向性と仮定しています。
これを変形すると式(2)になり、式(4)を満たす変化量により、合成電力は周期的に変動します。
ここで、反射係数Γの変化量が小さいことを使用しています。
近似式(5)(6)から式(7)が得られ、結局、周期性を表す式(4)は式(8)となります。

ここで、式(8)の左辺をD,f,Hrについて微分すると、各変数に関する周期が順に式(9)-(11) のように計算されます。
一例として、f=2GHz,D=100m,Ht=15m,Hr=1.5mとすると、
式(9)より、ΔD=(3e8*100^2)/(2*2e9*15*1.5)=33.3m
式(10)より、Δf=(3e8*100)/(2*15*1.5)=667MHz
式(11)より、ΔHr=(3e8*100)/(2*2e9*15)=0.5m
となります。

なお、直接波と反射波の位相差を考慮しない合成電力は式(2)の右辺第3項を除いた式(12)となり、 各変数に関して単調に変動し、周期性はありません。

図2は、送受信間距離D=0-100mのときの受信電力分布です。
赤が位相差あり、青が位相差なしの合成電力です。
図から、式(9)のように周期が伝搬距離の2乗に比例することがわかります。
図3は、送受信間距離D=100mの点での高さ方向Hr=0-3mの受信電力分布(ハイトパターン)です。
上で求めたように周期0.5mで周期的に変動することがわかります。
図4は、100mX60mの広さの水平面の受信電力分布です。

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図1 直接波と地面の反射波


図2 水平方向受信電力分布(D=0-100m, Ht=15m, Hr=1.5m, f=2GHz)


図3 垂直方向受信電力分布(Hr=0-3m, D=100mm, Ht=15m, f=2GHz, ハイトパターン)


図4 水平面受信電力分布(100mX60m, Ht=15m, Hr=1.5m, f=2GHz, 位相差あり)