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周期構造の透過特性

無限に長い金属の棒が数層にわたって周期的に並んだモデルを考えます。
図1が電界分布の一例です。上から平面波が入射し、その偏波方向は軸に垂直とします。
このようなモデルではEEM-FDMの周期境界条件の機能を利用すれば、単位領域だけの計算ですみ、 ずっと短い計算時間で計算することができます。

図1 周期構造の電界分布
図2(1)は周期境界条件を用いて単位領域のみを入力したモデルです。
X方向に周期境界条件を指定しその周期は100mmとします。
Y方向に周期境界条件を指定し無限に長い一様な構造とします(セル数=2)。
Z方向に間隔100mmで6個の金属の棒(断面は40mmX40mmの正方形)を配置し、 上下の境界にはMur一次吸収境界条件を設定します。
平面波の入射方向は+Zからとし、偏波方向はX方向(軸と垂直)とします。

図2(2)に反射・透過係数の周波数特性を示します。 この場合、2方向に周期境界条件を使用したため、計算時間は数秒ですみます。
周期が半波長になる周波数(1.5GHz)を中心に完全反射していることがわかります。
入力データ

図2(1) 周期境界条件を用いた計算モデル

図2(2) 反射・透過係数の周波数特性(0-3GHz)
図3(1)は棒の一辺を20mmに細くしたモデルです。
図3(2)は反射・透過係数の周波数特性です。 反射特性が弱くなることがわかります。

図3(1) 棒を細くしたモデル

図3(2) 反射・透過係数の周波数特性(0-3GHz)
図4(1)は棒の一辺を60mmに太くしたモデルです。
図4(2)は反射・透過係数の周波数特性です。 完全反射の帯域が低周波側に広くなり、かつ急峻になりますが、 サイドローブが大きくなることがわかります。

図4(1) 棒を太くしたモデル

図4(2) 反射・透過係数の周波数特性(0-3GHz)
図5(1)は棒の数を4層に減らしたモデルです。
図5(2)は反射・透過係数の周波数特性です。 図2(2)と比べると、完全反射の帯域幅は同じですが形状が滑らかになることがわかります。

図5(1) 棒の数を減らしたモデル

図5(2) 反射・透過係数の周波数特性(0-3GHz)
図6(1)は棒の数を8層に増やしたモデルです。
図6(2)は反射・透過係数の周波数特性です。 図2(2)と比べると、完全反射の帯域幅は同じですが形状が急峻になることがわかります。
図5(2)と合わせて考えると、完全反射する周波数以下のサイドローブの数は棒の数に一致することが わかります。これは周期構造の高次の周期性に由来します。

図6(1) 棒を数を増やしたモデル

図6(2) 反射・透過係数の周波数特性(0-3GHz)