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アンテナの相互インピーダンスの計算法

EEM-FDMを用いて二つのアンテナ間の相互インピーダンスを計算する方法を説明します。
まず相互アドミッタンス行列を求め、その逆行列として相互インピーダンス行列を求めます。
相互アドミッタンスの定義式は以下の通りです。
I1 = Y11 * V1 + Y12 * V2   (1)
I2 = Y21 * V1 + Y22 * V2   (2)
ここで、V1,V2は#1,#2アンテナの給電点にかかる電圧、 I1,I2は#1,#2アンテナの給電点を流れる電流、 Y11,Y12,Y21,Y22は相互アドミッタンス行列の成分です。
以下の2回の計算を行います。

1. #1給電(1V)、#2短絡
このときはV2=0ですので、 式(1)からY11=I1/V1=I1、式(2)からY21=I2/V1=I2となります(V1=1)。
I1,I2はポスト処理の[近傍界(線上)]で[成分]に"I"を選択して post.logの当該データから読みます。

2. #1短絡、#2給電(1V)
このときはV1=0ですので、 式(1)からY12=I1/V2=I1、式(2)からY22=I2/V2=I2となります(V2=1)。
I1,I2はポスト処理の[近傍界(線上)]で[成分]に"I"を選択して post.logの当該データから読みます。

以上で求めた相互アドミッタンス行列から相互インピーダンス行列は次式で求めます。
Z11 = Y22 / Δ
Z12 = -Y12 / Δ
Z21 = -Y21 / Δ
Z22 = Y11 / Δ
Δ = Y11*Y22 - Y12*Y21

以上の計算は複素数の演算であり面倒なので、これを計算するプログラムを用意しました。
その使い方は以下の通りです。

行列の対称性から一般にY12=Y21,Z12=Z21ですが、 計算結果からも両者が近い数値になることが確認できます。
なお、二つのアンテナ形状が同じときは2.の計算は不要で1.のI1とI2を交換した値を代入して下さい。
このときはさらにY11=Y22,Z11=Z22となります。


図1 2つの半波長ダイポールアンテナ(#1給電、#2短絡)

入力データ