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突起付き平面への平面波入射(2次元)、回折格子

図1のように無限に広い平面に平面波が入射するモデルを考えます。 Y方向に一様な2次元モデルとします。
計算領域の広さは15λX10λ(平面の厚さ1λ)、平面の材質は完全導体、 吸収境界条件はPML5層とします。
偏波方向が紙面内にあるときをP偏波、偏波方向が紙面に垂直なときをS偏波と呼びます。
図2、図3は真上からP偏波が入射したときの電界分布です。 図2は全電界(=入射電界+散乱電界)、図3は散乱電界のみを表示したものです。
平面が無限に広いときは電界分布は横方向に一様ですが、有限の領域で計算しているために、 吸収境界条件に誤差が発生し、横方向に一様でなくなっていることがわかります。
このために図4のように遠方界のサイドローブも比較的大きくなります。
(注意:完全導体内では散乱電界=-入射電界であるために全電界がゼロになりますが、 散乱電界自体はゼロではありません。図3の完全導体内に電界が見られるのはそのためです。 また、遠方界は散乱電界のみを用いて計算しますので、 図4のように下方向に大きいローブが発生しますが、下半分は無視して下さい。)

図1 計算モデル(2次元、15λX10λ)

図2 電界分布(全電界、平面波入射、P偏波)

図3 電界分布(散乱電界、平面波入射、P偏波)

図4 遠方界パターン(XZ面、平面波入射、P偏波)
上で述べた吸収境界条件の誤差を回避するためには、平面波をビームにすることが有効です。
図5、図6はビーム幅(電界が1/eになる幅)を10λとしたときの電界分布です。 左右の境界での電界が十分小さくなります。
図7の通り、遠方界のサイドローブが小さくなります。
以上から、計算領域を十分広くとり、ビーム幅を波長に比べて十分大きくとると、 解析対象に平面波を入射し、かつ、吸収境界条件の誤差を小さくすることができます。

図5 電界分布(ビーム、全電界、P偏波)

図6 電界分布(ビーム、散乱電界、P偏波)

図7 遠方界パターン(ビーム、XZ面、P偏波)
次に入射角を20度としたときの電界分布を図8、図9に示します。
図9の散乱電界を見ると、スネルの法則の方向に散乱波のビームが発生することがわかります。
図10の遠方界は図7が20度傾いた図となります。

図8 電界分布(入射角20度、ビーム、全電界、P偏波)

図9 電界分布(入射角20度、ビーム、散乱電界、P偏波)

図10 遠方界パターン(入射角20度、ビーム、XZ面、P偏波)
以下の図は、平面の上に0.5λX0.5λの完全導体の突起を1個置いたときの計算結果です。
入射角を0度または20度、偏波方向をP偏波またはS偏波としたときの、 全電界分布と遠方界パターンです。
遠方界パターンから、S偏波のとき広い範囲に散乱波が発生することがわかります。

図11 全電界分布(入射角0度、ビーム、P偏波)

図12 遠方界パターン(同左)

図13 全電界分布(入射角0度、ビーム、S偏波)

図14 遠方界パターン(同左)

図15 全電界分布(入射角20度、ビーム、P偏波)

図16 遠方界パターン(同左)

図17 全電界分布(入射角20度、ビーム、S偏波)

図18 遠方界パターン(同左)
以下の図は、平面の上に0.5λX0.5λの完全導体の突起を1λ周期で15個置いたときの計算結果です。
入射角を0度または20度、偏波方向をP偏波またはS偏波としたときの、 全電界分布と遠方界パターンです。
中心の突起付近の電磁界分布が周期的であることがわかります。 この方法を用いて無限に周期的な回折格子の計算を行うことができます。

図19 全電界分布(入射角0度、ビーム、P偏波)

図20 遠方界パターン(同左)

図21 全電界分布(入射角0度、ビーム、S偏波)

図22 遠方界パターン(同左)

図23 全電界分布(入射角20度、ビーム、P偏波)

図24 遠方界パターン(同左)

図25 全電界分布(入射角20度、ビーム、S偏波)

図26 遠方界パターン(同左)

入力データ1入力データ2