3.7 GUIプログラム

OpenSTFの使用法は、3.3の説明に従って入力データのテキストファイルを作成し、 3.2の説明に従ってコマンドラインで実行することを基本としていますが、 Windows環境では本節のGUI(Graphical User Interface)プログラムを使用すると、 ウィンドウ上でデータ入力、計算実行、結果確認を行うことができます。

3.7.1 GUIプログラムの起動

GUIプログラムを起動するにはOpenSTF.exeファイルをダブルクリックしてください。 図3-7-1のウィンドウが開きます。
ただし、GUIプログラムの実行には .NET Framework 4.6 以上が必要です。 .NET Framework がインストールされていないときは下記からダウンロードしてインストールしてください。
https://www.microsoft.com/net/download


図3-7-1 GUIプログラム

3.7.2 GUIプログラムの使用法

以下の手順で操作してください。

  1. [全般],[メッシュ],[物体形状]タブのデータを入力します。 詳しくは3.7.3〜3.7.5を参考にしてください。
  2. [形状出力]ボタンをクリックします。形状データがgeom3d.htmファイルが出力されます。
  3. [形状出力表示3D]ボタンをクリックします。ブラウザでgeom3d.htmファイルが開かれますので、 入力データが正しく入力されていることを確認してください。詳しくは3.4を参考にしてください。 形状を確認する必要がないときは[形状出力]と[形状出力表示3D]を省略することができます。
  4. [計算]ボタンをクリックします。 ウィンドウが開いて計算が開始されます。 詳しくは3.2を参考にしてください。
    なお、[形状出力]を省略した時も計算開始時にgeom3d.htmファイルが出力されていますので、 計算中または計算終了後に[形状出力表示]ボタンをクリックして図形を確認することができます。
  5. [図形出力制御]タブで図形出力の設定を行います。 詳しくは3.7.6を参考にしてください。
  6. [図形出力]ボタンをクリックします。 図形データがev2d.htmとev3d.htmファイルに出力されます。
  7. [図形出力表示2D]または[図形出力表示3D]ボタンをクリックするとブラウザでev2d.htmまたはev3d.htmが開かれます。 詳しくは3.5を参考にしてください。 図形出力は[図形出力制御]タブの設定を変えて[図形出力]→[図形出力表示2D]または[図形出力表示3D]を繰り返し行うことができます。

(注1)
ブラウザで表示するときは毎回新しいタブが開かれます。 それを避けるには現在のタブ上でF5キーを押すとページが更新されます。 左下にファイル作成日時が表示されますので新しいファイルであることを確認してください。
(注2)
ファイルgeom3d.htm,ev2d.htm,ev3d.htmは毎回上書きされますので、 保存が必要なときはファイル名を変えてください。
(注3)
作業中にときどき安全のために[ファイル]→[上書き保存]または[名前を付けて保存]でファイルを保存してください。
(注4)
[計算]ボタンをクリックするとウィンドウが現れます。 このウィンドウの属性は左上のアイコンをクリックして[プロパティ]メニューで変更することができます。 特に[オプション]タブの[簡易編集モード]はOFFにしてください。 これを行わないと計算中にウィンドウ内をクリックすると計算が停止します。 その他、ウィンドウサイズ、色、フォントなどを変更することができます。

3.7.3 全般タブ

[全般]タブでは各種のデータを入力します。
各項目とキーワードの対応関係は以下の通りです。キーワードの意味は3.3を参考にしてください。
[電極電圧]と[比誘電率]はチェックボックスをONにすると入力可能になります。 [名前]は計算には不要ですがデータの管理に使用してください。

  1. タイトル -> title
  2. 電極電圧 -> volt
  3. 比誘電率 -> epsr
  4. 反復計算条件 -> solver


図3-7-2 全般タブ

3.7.4 メッシュタブ

[メッシュ]タブではメッシュデータを入力します。
各項目とキーワードの対応関係は以下の通りです。キーワードの意味は3.3を参考にしてください。

  1. X方向メッシュ -> xmesh
  2. Y方向メッシュ -> ymesh
  3. Z方向メッシュ -> zmesh
座標は小さい順に入力してください。座標値が空白であると以下のデータは無視されます。


図3-7-3 メッシュタブ

3.7.5 物体形状タブ

[物体形状]タブでは物体の形状データを入力します。
対応キーワードは"geometry"です。キーワードの意味は3.3を参考にしてください。
形状単位(ユニット)ごとにページが変わる方式になっています。
現在のユニット番号が左上に表示され、これが編集の対象になっています。
ユニット番号を変更する方法は以下の通りです。

ユニットの編集には以下のボタンを使用します。

ユニットの種類を[電極]と[誘電体]から選択してください。
[電極]のときは右のリストから電圧を選択してください。
[誘電体]のときは右のリストから比誘電率を選択してください。
それぞれのリストは[全般]タブで入力されたものです。

[形状]の種類を選択した後、座標値にX,Y,Z方向の下限と上限、合計6個の座標を入力してください。
複数のユニットの形状が重複したときは重複部ではユニット番号が大きい方の属性値が優先されます。 従って、例えば厚さのない電極を誘電体に貼り付けるときは誘電体を先に入力する必要があります。 逆にすると電極が消え、計算結果が大きく変わります。

[名前]は計算には不要ですがデータの管理に使用してください。


図3-7-4 物体形状タブ

3.7.6 図形出力制御タブ

[図形出力制御]タブでは図形出力の項目とそのパラメーターを入力します。
()内は対応するキーワードです。


図3-7-5 図形出力制御タブ

[収束状況(2D)] (plotiter)
収束状況を図形出力します。3.5.1を参考にしてください。

[線上分布図(2D)] (plot1d)
線上分布図を図形出力します。 複数設定することができます。上から順に左端をONにすると入力可能になります。 3.5.2を参考にしてください。
[成分]:V/E/D/Qから選択してください。
[線の向き]:X/Y/Zから選択してください。線分の範囲は計算領域の端から端までです。
[線の位置]:[線の向き]がX/Y/ZのときそれぞれYZ/ZX/XY座標を入力してください。
[スケール]:単位とスケールを設定してください。(1ddb, 1dscale)
[1d.logに数値出力する]:図形出力したものを1d.logに数値出力します。(1dlog)

[面上分布図(2D+3D)] (plot2d)
面上分布図を図形出力します。 複数設定することができます。上から順に左端をONにすると入力可能になります。 3.5.3を参考にしてください。
[成分]:V/E/Ex/Ey/Ez/D/Dx/Dy/Dz/Qから選択してください。
[面の向き]:X/Y/Zから選択してください。面の範囲は計算領域の端から端までです。
[面の位置]:一定のX座標/Y座標/Z座標を入力してください。
[スケール]:単位とスケールを設定してください。(2ddb, 2dscale)
[2d.logに数値出力する]:図形出力したものを2d.logに数値出力します。(2dlog)
[2Dプロット],[3Dプロット]:ONにすると2D図形出力または3D図形出力が行われます。(2dfigure)
[電極を描く],[誘電体を描く]:ONにすると電極または誘電体の形状が重ね書きされます。(2dobject)
[一部拡大]:一部を拡大表示します。(2dzoom)

3.7.7 計算設定メニュー

[ツール]→[計算設定]メニューをクリックすると図3-7-6の計算設定ウィンドウが開きます。


図3-7-6 計算設定ウィンドウ

[CPU/GPU]
計算するハードウェアを[CPU]/[GPU]から選択してください。

[CPU]
[スレッド数]を設定してください。 [スレッド数]は物理コア数から論理コア数の間の数を推奨します。

[GPU]
GPUの実行にはNVIDIAのグラフィックスボードとディスプレイドライバが必要です。
[unified memory]は通常OFF、[デバイス番号]は通常0としてください。

[MPI]
CPUで複数台で計算するときと、GPUで複数のグラフィックスボードで計算するときは、 [MPI]をONにして[ノード]、[ホスト名]、[プロセス数]を適当に設定してください。 詳しくは[MPIの使用方法]を参考にしてください。

●CPUの標準的な設定
1台のコンピュータのCPUで計算するときは、[CPU]をONにして[スレッド数]に物理コア数を代入してください。 [MPI]はOFFにしてください。

●1個のグラフィックスボードの標準的な設定
1個のグラフィックスボードで計算するときは、 [GPU]をONにして[unified memory]をOFFにし[デバイス番号]を0にしてください。 [MPI]はOFFにしてください。

●複数個のグラフィックスボードの標準的な設定
複数個のグラフィックスボードで計算するときは、 [GPU]をONにして[unified memory]をOFFにし[デバイス番号]を0にしてください。 [MPI]をONにしてノード1の[ホスト名]を"localhost"のまま[プロセス数]にグラフィックスボードの個数を代入してください。 2以降のノードはOFFにしてください。

●その他
すべての設定を初期化するには[初期化]をクリックしてください。
計算設定ウィンドウの設定はアプリケーション単位で管理され、個々の入力データには保存されません。

3.7.8 オプションメニュー

[ツール]→[オプション]メニューをクリックすると図3-7-7のオプションウィンドウが開きます。
使い方については[ヘルプ]を参考にしてください。
設定を初期化するには[初期化]をクリックしてください。


図3-7-7 オプションウィンドウ

3.7.9 数値出力メニュー

[数値出力]メニューをクリックすると、 それぞれの数値出力ファイルを読み込んでテキストエディタが開きます。
それぞれのファイルの意味は3.6を参考にしてください。