2.7 計算上の注意点

OpenMOMのモデル作成上の注意点については文献[8]を参考にしてください。 ここでは必須の注意点を述べます。

(1)線分要素の長さ

精度よく計算するには線分要素の長さは波長の1/10以下にする必要があります。 そのように分割数を決めてください。

(2)線分要素の導線半径

モーメント法では線分を図2-7-1のように多数の要素に分割します。 式(2-2-2)からわかるように行列の対角成分の計算に導線半径が必要になります。 このとき精度良く計算するために図のように導線半径は線分要素の長さの1/3以下にすることが必要です。


図2-7-1 線分要素の導線半径

(3)面の導線半径

OpenMOMでは面を図2-1-1のようにワイヤグリッド(金網)で分割します。 従って多数の線分要素の集合として扱うので(2)のように導線半径が必要になります。 その導線半径については図2-7-2のように要素長の1/5〜1/10のとき最も精度よく面を表現することができます。


図2-7-2 面の導線半径

(4)ワイヤグリッドモデルの注意点

ワイヤグリッドモデルにおいて図2-7-3の左のように一つの線分#1を他の線分#2の途中に接続すると 図中の赤丸のように線分要素が正しく作成されずに電流が正しく流れません。
このときは右のように接続される線分を接続点で二つ(線分#2と線分#3)に分割してください。 このとき適切なワイヤグリッドモデルが作成され電流が正しく流れます。


図2-7-3 ワイヤグリッドモデルの注意点(●:線分の端点、□:線分の分割点)