ポスト処理が終了すると計算結果がファイルev2d.htm(2D)とev3d.htm(3D)に図形出力されます。
これらはHTMLファイルですのでブラウザで開くことができます。
図形出力が複数のページから成るときはブラウザの左上のボタンでページを変えてください。
ファイルev2d.htmとev3d.htmは毎回上書きされますので、保存が必要な場合は名前を変えてください。
(GUI環境での注意)
WindowsのGUI環境で[オプション]メニューで[図形出力形式]に[ウィンドウ]を選択したときは(既定値)、
HTMLの代わりに独自フォーマットのテキストファイル(ev.ev2とev.ev3)が出力されます。
これらはGUIの[図形出力表示2D]と[図形出力表示3D]をクリックすると別ウィンドウに図形表示されます。
なお、図形出力の内容はHTMLとウィンドウのどちらを選択しても同じです。
収束状況から計算が正しく行われているか、計算が十分収束しているか、を確認することができます。
赤が平均電界、青が平均磁界です。
両者が最大値の1/1000(図の3目盛り)以下になるまで反復回数を設定することが望ましいです。
収束状況が悪いときは計算精度が下がります。
収束状況が悪い原因としては以下が考えられます。
(1)メッシュサイズの不均一度が大きい -> メッシュサイズをなるべく均一にする。
(2)計算領域が波長に比べて狭い -> 計算領域を大きくするか、吸収境界条件をPMLにする。
(3)共振状態にある、または狭帯域である -> 収束が遅いことは避けられないが、内部抵抗を設定すると収束が速くなることがある。
給電点時間波形・スペクトルを指定したときは、
給電点の電圧と電流の時間波形とそれを第1周波数でフーリエ変換したスペクトルが出力されます。
複数の給電点があるときは複数のページが出力されます。
観測点時間波形・スペクトルを指定したときは、
観測点の電界の時間波形とそれを第1周波数でフーリエ変換したスペクトルが出力されます。
複数の観測点があるときは複数のページが出力されます。
第1周波数の周波数特性が出力されます。
出力されるものは「スミスチャート、入力インピーダンス、入力アドミッタンス、反射損失、Sパラメーター」
の5ページです。
Sパラメーターは"point"行を入力したときに出力されます。
入力データの"plotfreq"行を編集することによって図形出力を選択することができます。
遠方界の周波数特性を指定したときは第2周波数の周波数特性が出力されます。
このとき3ページ出力されます。
1ページ目は(E,Eθ,Eφ)、
2ページ目は(E,Emajor,Eminor)、
3ページ目は(E,ERHCP,ELHCP)です。
第2周波数を指定し、遠方界を指定したときは遠方界のパターン図が出力されます。
出力されるページ数は「第2周波数の数 X 遠方界面の数 X 選択した成分の数」です。
図5-5-8が円プロットを選択したとき(既定値)、図5-5-9がXYプロットを選択したときの図です。
遠方界の全方向のパターン図が3D表示されます。
出力されるページ数は「周波数の数 X 選択した成分の数」です。
左上に最大方向の指向性利得、放射効率、最大方向の角度が表示されます。
損失(抵抗)がないときの放射効率は100%です。100%からの差が計算誤差の指標になります。
第2周波数を指定し、近傍界観測線を指定したときは近傍界の線上分布図が出力されます。
電界または磁界のX/Y/Z成分とその合成値が表示されます。
出力されるページ数は「第2周波数の数 X 近傍界観測線の数」です。
第2周波数を指定し、近傍界観測面を指定したときは近傍界の面上分布図が2Dと3Dで出力されます。
赤は値の大きいこと、青は値の小さいことを表します。
物体の形状が黒の線で表示されます。
出力されるページ数は「第2周波数の数 X 近傍界観測面の数」です。
キーワードnear2dframeでフレーム数を指定すると近傍界の面上分布図の動画(調和電磁界の時間波形)が出力されます。
このときは他の2D図形出力を指定しないでください。
なお、動画で表示されるものは最初に指定された観測面と第2周波数の最初の周波数の組み合わせのみです。