2.9 遠方界

解析対象から十分離れた遠方での電界は、 解析対象を囲む閉曲面上の電磁流から計算することができます。
ここでは閉曲面として解析領域の境界面をとります。
式(2-9-1)は電流と磁流です。ここでnは外向法線ベクトルです。 これから電界と磁界の接線成分のみが必要であることがわかります。 電界と磁界は2.8の近傍電磁界で計算されたものです。
ポテンシャルN,Lを通して、 極座標で表した遠方界が式(2-9-4)で計算されます。ここでkは波数です。
式(2-9-4)からわかるように遠方界はrとθ,φに変数分離されます。 後者が遠方界の指向性を表します。

(2-9-1)
(2-9-2)
(2-9-3)
(2-9-4)
(2-9-5)

極座標の単位ベクトルは式(2-9-6)の通りです。

(2-9-6)

XYZ座標系のFDTD法では電磁界のXYZ成分が得られていますので、 以下の変換式からθ,φ成分を求めます。

(2-9-7)


図2-9-1 遠方界の座標系

式(2-9-4)のθ,φ成分から、楕円偏波の主軸と副軸は式(2-9-8)から、 右旋円偏波成分と左旋円偏波成分は式(2-9-9)から計算されます。

(2-9-8)
(2-9-9)

簡単な計算により次式を確認することができます。

(2-9-10)